脳ドック
皆様ご存知のとおり、人間の脳は情報処理や運動、全身の環境維持や意識に関係する大変重要な臓器です。
脳疾患は自覚しにくい症状(無症候性)もある上に、急激に重篤な状態になる場合など、予測がつきません。
脳ドックは、脳疾患の早期発見を可能にするために、ぜひ受診していただきたい検査です。
当院では2024年4⽉よりフィリップス社1.5テスラMRIを導⼊致しました。
当院ではこれまでMRI検査を連携している幸クリニックや横浜⽯⼼会病院に移動していただき行っておりました。
クリニック間の移動等でお客様におかけしていたご負担を解消するため2024年4⽉より当施設と同ビル内にMRIを導⼊致しました。
従来MRI検査は暗い室内で⼤きな⾳がする中で⾏っていましたが、検査中お客様に少しでもリラックスしていただけるようIn bore Solutionというシステムを採⽤しました。
In bore Solutionとは検査室内の壁⾯に投影された映像を頭上の鏡をとおして鑑賞し、ヘッドホンで⾳楽を聴きながら検査を受けていただけるシステムです。
脳ドックでみつかる病気
- 脳卒中(脳血管障害)
脳出血、脳梗塞、脳動脈瘤、くも膜下出血、もやもや病、脳動脈奇形、慢性硬膜下血腫
- 脳腫瘍
- 脳奇形
- 脳の炎症
- 脱髄変性疾患(脊髄小脳変性症)
- 外傷痕
基本検査項目
健康調査 |
既往歴・自覚症状・他覚症状 |
医師診察 |
一般診察・問診 |
身体計測 |
身長・体重・肥満度・BMI |
腹囲 |
眼科検査 |
裸眼視力・矯正視力 |
聴力検査 |
1000Hz・4000Hz |
血液学的検査 |
赤血球数・白血球数・血色素・ヘマトクリット・血小板数・MCV・MCH・MCHC |
生化学的検査 |
総蛋白・ALB・A/G比・AST(GOT)・ALT(GPT)・γ-GTP・ALP・LDH |
中性脂肪・総コレステロール・HDL-C・LDL-C |
尿酸・尿素窒素・クレアチニン |
血糖・HbA1c |
総ビリルビン・アミラーゼ |
尿検査 |
蛋白半定量・糖半定量・潜血・ウロビリノーゲン・pH |
循環器系検査 |
心電図検査(安静時) |
血圧測定 |
眼底検査(左・右) |
呼吸器系検査 |
胸部X線(正面・側面) |
専門検査 |
MRI・MRA検査・頚動脈超音波検査 |
心臓超音波検査 |
脳ドック基本検査内容
- 採血
コレステロールや中性脂肪が高い脂質異常症は動脈硬化を促進します。
採血によって、これらの値を調べます。
- 血圧測定
血圧が高いと動脈硬化を促進し、脳卒中や心筋梗塞を引き起こしやすくなります。
- 聴力検査
聴力だけでなく、慢性中耳炎、メニエール病などの発見の手がかりにもなります。
- 心電図
脳血管の動脈硬化は心血管の動脈硬化と共通の要素があります。
心電図の変化から、これらを予測します。
- 心臓超音波
心臓病(弁膜症や心房細動など)が根底にあれば、脳血管がまったく正常でも脳梗塞を起こす原因になります。超音波検査で心臓の動き、大きさ、壁の厚さ、弁の形態、血液の逆流などを観察し、梗塞に起因する血栓がないかを調べます。
- 頚動脈超音波
動脈硬化の程度を的確に診断する検査です。頚動脈がアテローム性動脈硬化の好発部位であるので、全身の動脈硬化度を評価することができます。また、頚部の血流速度や血流パターンを測定することで頭蓋内の血流も測定できます。
- MRI
脳実質を描出した画像を見ることのできる検査です。
- MRA
脳血管だけを描出した画像を見ることのできる検査です。
MRI検査ガイド
- 磁場と電波をコンピューターで画像を作り出し、体内の疾患を診断するための検査です。
- 検査中は「コンコン」と少し大きな音が発生します。しかし、耐えられないほどではありません。
- 検査室内および検査中の人体に対する影響はほぼ皆無です。
しかし、妊娠初期に対する胎児への影響は懸念されるため、相談していただくか、見合わせたほうがよいと思われます。
- 体内に金属を埋め込んでいる方はかかりつけの医師に相談してからのほうがよいでしょう。(とくにインプラントされている方)
- 手術されたことのある方は医師にご相談下さい。(脳動脈クリップ、人工関節、義眼、人工弁など)
- 閉所恐怖症の方はお申し出下さい。
- 化粧品で金属粉が混入しているものもありますので、アイシャドウ、マスカラ等落として頂くこともございます。
検査不可
- ペースメーカー、除細動器(MRIの可否問わず)
- 体内に磁性体⾦属のある⼈(⼈⼯内⽿、挿⼊後1ヶ⽉以内のステントなど)
- 妊娠またはその可能性のある⽅
持ち込み禁止
- 金属製装身具(ヘアピン、アクセサリー、⼊れ⻭、ウィッグ、増毛パウダーなど)
- 鉄製小物(筆記用具、ライター、カイロなど)
- 鉄製補助用具(車椅子、補聴器など)
- 精密機器、電子機器
- 磁気記録媒体(磁気カード、ICカードなど)
次のような方には脳ドックを推奨します。
- 家族や親戚にくも膜下出血や脳内出血を患った人がいる
- 肥満
- 高血圧
- 喫煙者